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うれしくなるような空気 [教育]

 退職校長会にホームページができたおかげで、山新に隔週でコラムを書かせてもらっています。これまで外に向かって開いていなかった扉が開いたら、発信する機会が生まれたのです。
 ある先輩は、「いい仕事もらったね」と言ってくださいました。その通りです。教育のために何かしたいと思っていた自分に、今できる最高の仕事をいただきました。Kさんに感謝です。
 先日、東根のある小学校で、若い男の先生の教室を覗かせていただきました。教え方はまだ拙かったかもしれないけど、子どもたちがみんなとてもよい顔をしていました。それは、この先生に担任してもらってうれしくてたまらないという顔です。明るさとか元気とか、こうしたものは、教室の中の空気なのかもしれません。それは、その中にいるだけで、うれしくなるような空気です。
 わたしも忘れかけていた空気を味わってきました。わたしが本当にコラムで伝えたいのは、こうした類のもののような気がしています。
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履き違え [教育]

 「保護者への説明機会」や「接種後のきめ細かな対応」、「同調圧力によるいじめ」などに問題があることから、「学校での集団接種は推奨しない」との通知が文科省から出されました。
 市町村の判断での実施も条件付きで認めることが付帯されており、「推奨しない」の文言からも、集団接種への対応としては、比較的柔軟なものと受け止めています。
 気になったのは、冒頭に掲げた理由の中の「同調圧力」です。記者会見で文科相は、このことを取り上げて「受ける人と受けない人との差別化につながる」としています。
 そうでしょうか。心配されることからの回避は場合によってはあるかもしれません。遠足で滑落の危険がある崖っぷちを通ることを回避することは当然のことです。しかし、ワクチン接種の場合は、絶好の「生徒指導の場」ではないのでしょうか。
 リアリティを欠いた場面で、いくら「いじめ撲滅」を唱えたところで効果は望めません。実感の伴わない指導で投げかけられた言葉は、念仏でしかありません。
 また、保護者への説明に難を示していることには、学校不信も伺えます。それを指導するのが文科省ではありませんか。
 こうした姿勢が、言わば強制的に自治体に伝わるわけで、何ら問題なく素通りして子どもたちに行きつくことに不安を覚えます。こうした考え方のズレが重なって、大きなズレが生まれてきたのでしょうか、この頃の文教政策に「履き違え」を感じることが多くなりました。

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「#教師のバトン」プロジェクト [教育]

 「教職の魅力を取り上げて、教師を目指す人を増やす」ことを目的に、文科省は、3/26「#教師のバトン」プロジェクトを始めていると、Kさんから聞きました。
 ところが、教職を目指す学生や社会人の方々に、教師が前向きに取り組んでいる姿を知ってもらうための試みだったのですが、ネガティブな投稿が多数寄せられ、3/30文科大臣が記者会見をするに至りました。その中で、「願わくは学校の先生ですから、もう少し品のいい書き方をしてほしい。」とまで言われた大臣の心中をお察し申し上げたいと思います。
 こうしたパブリックコメント的な手法は、行政側が市民の賛同の声を得るためによくとられる手法です。当然、推進派は賛同の声を送りますが、世の中にはこうした案件にかまっておれないどうでもよい派で占められていることもあり、結果は望み通りになるのが通常です。
 なのに、本プロジェクトにはネガティブな意見が多く寄せられたのでしょうか。
 確かに、教職の現状への不平や不満は大きいものがあるでしょう。ただ、それだけを言い放って終わる人と、処遇改善を含めて働き方を何とか変えていこうとする思いまで伝えようとする人とがいて、前者が多かったのでしょう。不平や不満は、組織体の中心や推進母体からはあまり出てこないものです。今回は組織の周辺から発出されたものが多かったのでしょう。
 仕方なく賛同している方、主体になれずに傍観的な方、自分の不幸を周囲のせいにしている方・・・等の立ち位置が考えられます。心理的には、自分を正しいと思っている方、プライドの高い方、人のアドバイスを聞かない方、そして、自分をわかってもらいたいと思っている方でしょうか。
 働き方改革の標的となっている部活、顧問としてどんな先生が不平や不満を言うだろうかと考えてみればわかります。どうすればよいのかまで考えているのが、熱中派です。理に会わない面だけを訴えているのが周辺なのです。
 文科省の今回の取組みは、周辺からの声ばかりを集めてしまったようです。でも、集めたのですから、その体温をくみ取っていただき、具体的施策につなげていくのが官僚の仕事ではありませんか。大臣さんもすぐに言葉で反応しないで、省としての施策で応えてもらいたいですね。そうすれば、自ずと寄せられてくる意見の質的向上は望めるのではありませんか。あなた方はこの頃独善的になりすぎて、国民とキャッチボールすることを忘れていますよ。
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