SSブログ

履き違え [教育]

 「保護者への説明機会」や「接種後のきめ細かな対応」、「同調圧力によるいじめ」などに問題があることから、「学校での集団接種は推奨しない」との通知が文科省から出されました。
 市町村の判断での実施も条件付きで認めることが付帯されており、「推奨しない」の文言からも、集団接種への対応としては、比較的柔軟なものと受け止めています。
 気になったのは、冒頭に掲げた理由の中の「同調圧力」です。記者会見で文科相は、このことを取り上げて「受ける人と受けない人との差別化につながる」としています。
 そうでしょうか。心配されることからの回避は場合によってはあるかもしれません。遠足で滑落の危険がある崖っぷちを通ることを回避することは当然のことです。しかし、ワクチン接種の場合は、絶好の「生徒指導の場」ではないのでしょうか。
 リアリティを欠いた場面で、いくら「いじめ撲滅」を唱えたところで効果は望めません。実感の伴わない指導で投げかけられた言葉は、念仏でしかありません。
 また、保護者への説明に難を示していることには、学校不信も伺えます。それを指導するのが文科省ではありませんか。
 こうした姿勢が、言わば強制的に自治体に伝わるわけで、何ら問題なく素通りして子どもたちに行きつくことに不安を覚えます。こうした考え方のズレが重なって、大きなズレが生まれてきたのでしょうか、この頃の文教政策に「履き違え」を感じることが多くなりました。

nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。